投稿者: KRT
発酵食品で免疫力アップ!
Vol.1 納豆レシピ
\今回の食材は「納豆」/
本格的な寒さを迎える前に、高めておきたいカラダの免疫力。そこで「暮らす仙台」では、免疫力アップに効果があるとされている発酵食品6品を使用した、簡単おいしいレシピをご紹介!

ところで、なぜ発酵食品が免疫力アップに効果があるのでしょう。
厚生労働省のウェブサイトによりますと、発酵によって糖から乳酸をつくる乳酸菌が大きな役割を果たしているそうで、「乳酸菌は腸内で大腸菌など悪玉菌の繁殖を抑え、腸内菌のバランスをとる役目を果たしています。そして便通の改善だけではなく、コレステロールの低下や免疫機能を高めがんを予防するなど、さまざまな働きがあると言われています。最近ではピロリ菌を排除するなど、特徴のある機能を持つ乳酸菌も研究されています」とあります。

とにかくカラダにうれしい効果がいっぱいの発酵食品。簡単おいしいレシピのVol.1は「納豆」です。
│納豆パスタレシピ│

納豆パスタには、ふっくらした一粒一粒が大豆本来のうま味を持つ「川口納豆」の中粒を使用します。
材料は、パスタ1束、冷凍シーフード、小ネギ、刻み海苔を適量。味付けは、バター、コショウ、顆粒コンソメを使用します。

納豆は、あらかじめ別容器で醤油と一緒に混ぜ合わせておきます。
パスタと冷凍シーフードを茹で、バター、顆粒コンソメ、黒コショウで味を調えたら、納豆と小ネギ、刻み海苔をトッピングして完成です。

和洋折衷の簡単パスタ、ぜひお試しあれ。
そしてもう一品は、ビールのおつまみにもピッタリな「納豆inおあげさん」。こちらには全国納豆品評会で幾度も受賞している「グリーンパール納豆本舗」のひきわり納豆を使用します。
ちなみに、グリーンパール納豆本舗の納豆についてくるタレは無添加、からしは無着色なので、安心です。

ほか材料は、あぶらあげ、そして同じく発酵食品であるとろけるチーズ。

あぶらあげに切れ目を入れて袋状にして、あらかじめタレとからしと混ぜ合わせたひきわり納豆ととろけるチーズを入れ、つまようじなどで口を閉じてトースターで焼くだけ。あぶらあげに焼き色がつけば完成です。

あぶらあげの香ばしさと納豆のうま味、そしてチーズのコクがたまらない一品です。七味などを添えてもおいしいですよ。
ご飯にかけて食べるのももちろんおいしい納豆ですが、時には趣向を変えていろいろなお料理にアレンジしてみてくださいね!

🥄今回レシピに使用した商品🥄
●川口納豆●
オンラインショップ
●グリーパール納豆本舗●
オンラインショップ

よいみせ│こけしのしまぬき
「こけしは地震で倒れる」を
逆手に取った商品開発

仙台市中心部、マーブルロードおおまち商店街に暖簾を構える「こけしのしまぬき」。観光客、地元っ子問わず人気の老舗(みやげ店)工芸品店で、こけしと東北の工芸品を取り扱っています。その創業はなんと、明治25年(1892)年。129年の間、この場所から東北のぬくもりあるこけしと工芸品の魅力を発信つづけています。
さらに、工人さんたちの協力を得て、自社オリジナルの商品も開発。「こけし缶」「明かりこけし」など話題のアイテムで新たなファンも獲得している、株式会社こけしのしまぬきの島貫昭彦社長にお話を伺います。
震度4程度の揺れでバタンとこけしが倒れると、その下部が明るく光ります。これが島貫さん考案の「明かりこけし」。この商品が世に出たのは2009年、東日本大震災の2年前の事でした。
島貫さんは「2008年頃って、こけしの売り上げが本当に減ってしまっていて、『このままでは、こけしがマズイ』というところまできていたんですよ。その年のDCキャンペーン*に合わせて、まずはずんだ、笹かま、牛タンをモチーフにした『三姉妹こけし』をつくりました。また、同じ年には岩手宮城内陸地震があったり、地震も続いていたんですよね。『地震がくるとこけしが倒れる、倒れるからこけしを買わない』というループに陥っていたタイミングで傾斜を検知すると光るユニットと出合ったんです。それで、『明かりこけし』をつくることにしました」と話します。
*DCキャンペーン=JRグループと指定された自治体、地元の観光事業者が共同で実施する大型観光キャンペーン
最初は、作並系こけし1種類のみの販売でしたが「鳴子も増やそうか…というタイミングで震災が起こったんです」。震災後には、「倒れて光るこけし」とメディアなどでも話題に。さらに2021年2月の深夜に最大震度6強の地震が起こると「夜だったこともあって『そういえば…』と思い出してくれた人が多かったようです」と、注文が続々と入ったといいます。

新しいものをつくることは、しぶとくやっていきたい
2010年頃から始まったこけしブームは、現在も継続中。こけしをモチーフとしたグッズも数多く販売される中、しまぬきでもこけしを缶に詰めた「こけし缶」をリリースし、話題となりました。「別の缶詰の商品開発をしていた時に『こけしを入れたらかわいいんじゃない?』という話になって。こけしと縁のない技術をミックスしてはいますが、こけし自体には手を加えていません」と、島貫さん。
こけしだけでなく、伊達政宗公の弦月を模したデザインをあしらった「仙台弦月」シリーズや仙台箪笥の技を駆使した「仙台キューブ」や「仙臺の刻」などさまざまなオリジナルの商品もおみやげや贈答品として、愛されています。

新型コロナウイルスの影響で観光客と人流が激減した2020年と2021年。当然のようにこけしのしまぬきにとっても大きな打撃となりましたが、島貫さんは「より来たくなるようなお店、ちょっと気になるぞという商品づくりは、コロナ前と変わらず積み重ねていきたい。新しいものをつくっていくことは、しぶとくやっていこうと思います」と、力強く話してくれました。
仙台の街なかで今日もお客さまと工芸品との出合いの場を提供しています。
*店内にある商品は売り切れとなっている場合もあります。
※販売サイト:https://shimanuki-shop.com/
こけしのしまぬき
所在地:〒980-0811 仙台市青葉区一番町3丁目1-17
TEL:022-223-2370
営業時間:10時30分-19時00分*詳細はHPをご確認ください。
定休日:毎月第二水曜日(8月を除く)/元旦
URL:https://www.shimanuki.co.jp/

発酵食品で免疫力アップ!
三陸ブルーイング・カンパニー合同会社
「三陸ビール」
三陸ブルーイング・カンパニー合同会社は、仙台市産業振興事業団が主催する
「新東北みやげコンテスト」の受賞企業です。
岩手県大船渡市。東日本大震災で甚大な被害を受けたこの場所で、クラフトビールを通して東北の魅力を発信しているのが、「三陸ブルーイング・カンパニー」。代表の南忠佑さんは、結婚を機に奥様の出身地である大船渡市に通うようになり、その豊かな自然に魅了されたといいます。

写真:三陸の魅力を伝えるべくリリースされた、三陸ブルーイング・カンパニーのビールたち
「もともと山登りやフライフィッシングなどのアウトドアが好きで、自然豊かなところでビールを飲むのが僕の喜びでした。大船渡は結婚してから初めて行き来するようになったのですが、海がきれいで魚介類がおいしいだけでなく、山も近い。山の緑が美しく、川も流れていて、大きな魅力を感じたんです。でも、普段東京にいる僕からすると、三陸の素晴らしい魅力がこちらに伝わっていないように感じて…。それで、この三陸に新しいクラフトビールのブランドを立ち上げ、この場所の自然や食などの魅力を発信していきたいと考えました。あと、三陸ブルーイング・カンパニーを立ち上げた3年前、大船渡は震災のかさ上げがようやく終わるかどうかのタイミングで新しい街並みができてきていましたが、そうした前向きな情報も伝わってきていないな、と思って。自分が感じた三陸の自然の魅力を発信していくことで、地域の一助になりたいと思ったんです」。

写真:自然の中でおいしい空気とともにグビッとやりたいクラフトビール。飲み口がライトなので「最初の一杯」として最適
発信のツールは数多くある中、なぜクラフトビールを選んだのでしょうか。「やっぱりビールが好きだったんですよね(笑)。いつかはブルワリーを立ち上げたいと思っていたので、ブルワリーを巡って独学でビールの醸造の勉強をしていたんですよ。ただ、自分で醸造の技術をマスターして設備投資までやろうと思ってもなかなかできるものではありません。そこで、委託醸造というOEM生産でやるのもひとつの手だと思いついたんです」。

写真:小規模バッジで何度も醸造を繰り返しながらレシピをブラッシュアップしたそう
三陸地域の豊かな食を伝えるため、副原料にこだわったという南さん。ベルジャンホワイトをベースにした「週末のうみねこ」には、地元の椿茶を。セゾンスタイルの「恋するセゾン」には、陸前高田市の北限のゆず、そしてIPAの「伊達男IPA」には宮城県登米産のブラン米であるだて正夢を使用。「自然豊かな三陸の魅力を発信するうえで、地元の副原料を使いたいと思いました。あと、自分たちのビールなので醸造所さんでつくっていただく際には、麦芽の配合比率、麦芽の煮沸温度、長さ、ホップの設計、組み合わせ、入れるタイミングまですべて考えたレシピを持ち込んでつくっていただいたんです」。

写真:「週末のうみねこ」の副原料である椿茶。南さんは「飲んだあとで、ほんのりお茶っぽさというか、カテキンを感じる味わいです」と

写真:「恋するセゾン」の副原料は、北限のゆずの皮と山椒をチョイス。「ベルギーでは農作業を終えたあとに、セゾンタイプをグビグビと飲んだそう。陸前高田の広い大地の土の香り、緑の香りを感じられるビールになりました」と、南さん

写真:「伊達男IPA」には、宮城県登米市のブランド米・だて正夢を使用。「軽くてクリアな飲み心地が特長です。ホップを多めに入れているので、苦みというよりは柑橘系の爽やかな香りが広がります」
初めてのお披露目は、地元のイベント。「キャッセン大船渡という新しい街なみができたときに、街づくり会社のみなさんが『地元の飲食店を巡って梯子酒を楽しんでもらおう』というイベントを仕掛けたんですね。そのウェルカムドリンクとして選んでもらい、ビールを提供するきっかけをいただきました。大船渡でクラフトビールが受け入れられるのか不安だったのですが『すごくおいしいね』と言っていただけて。無料でビールを配るイベントではあったのですが、本当にうれしかったですし、自信がつきました」。

写真:「週末のうみねこ」は、海の幸との相性が抜群!三陸産のほたてに、塩コショウ、オリーブオイルを回しかけてカルパッチョにすれば、簡単で贅沢な一品の完成
その後、ボトリングして「第7回新東北みやげコンテスト」に出品。入賞したことで、多くの人たちの目に触れる機会を得ました。「うみねことセゾンは、ピルスナーモルトといわれるラガービールに使われるモルトを使っているのでライトな飲み口です。ビール好きな人にいわせると軽すぎるといわれることもありますが、幅広い方に飲んでいただきたいと思って。食事の邪魔をせず、一緒に楽しめるビールになっていると思います」。

写真:「恋するセゾン」には「お野菜のほか、チキンポーク、赤身のお魚が合いますよ」との南さんのアドバイスを受け、ハワイの郷土料理「ポケ」を合わせました。レシピは後日、Instagramでご紹介!

写真:ホップをガツンと効かせた「伊達男IPA」には、牛肉がベストマッチ!塩とスパイスだけで味付けしたステーキのおいしさを引き立ててくれます

写真:2021年8月に新発売となったクラフトジンジャーエールの「ガガニコジンジャーエール」。お酒が飲めないという方は、ぜひこちらをお試しあれ!
現在は、オンラインストアのほか仙台市内のイオンの一部店舗でも取り扱いが始まるなど、人気商品となった三陸生まれのクラフトビール。南さんは「三陸ビールと名乗っている以上、いつかは三陸で醸造するのが夢。リアルがあれば、地域の人が集まるコミュニティにもなりますし、外から人を呼ぶこともできる。実は三陸沿岸には醸造所がどんどんできているんですね。一緒に盛り上げていけたらいいなと思っています」。
三陸から日本全国へ―。豊かな自然が生んだクラフトビールは、多くの人たちを笑顔にしていくことでしょう。
秋田県醗酵工業株式会社
秋田杉GIN
秋田県発酵工業株式会社は、仙台市産業振興事業団が主催する
「新東北みやげコンテスト」の受賞企業です。
今や空前のクラフトブーム。クラフトビール、ウイスキー、コーラ…。そしてなにより世界的な注目を集めているのが、ジャパニーズ・クラフトジンなのです。

写真:産学官連携で生まれた「秋田杉GIN」
ここでジンというお酒について少しだけ解説すると、ジンは17世紀にオランダで熱病対策に開発されたお酒。大麦やライ麦、トウモロコシなどを原料とした蒸留酒にジュニバーベリーなどのスパイスを漬け込んで再蒸留し、各メーカーがそれぞれの香りを持つジンを開発しています。そんなジンに、ご当地ならではの材料を漬け込んでつくられるのがクラフトジン。

写真:天然秋田杉の葉。リラックス効果もある香りを活かしたクラフトジンをつくることになりました
そんなクラフトジンブームの中、秋田工業高等専門学校、秋田県立大学、秋田県総合食品研究センター、そして秋田県醗酵工業株式会社による産学官連携で生まれたのが「秋田杉GIN」です。
秋田県醗酵工業株式会社の菅美登里さんは「緑に恵まれ日本酒をはじめとする酒文化も豊かな秋田県で、天然秋田杉の香りを活かしたお酒をつくることができないかというプロジェクトが発足し、資金をクラウドファンディングで調達。その返礼品として出資者の方々へお届けした『Akita Dry Gin』をより多くの人に味わっていただきたいという想いから商品化したのが『秋田杉GIN』なんです」と教えてくれました。

写真:杉の葉のほかに、これらのボタニカルを漬け込むレシピを完成させました
ウイスキーが流行っていた中、「原酒が少なくなった後、世界的にジンブームがきていました。ジンは、漬け込み、香り付けするのに比較的自由度の高い酒類であり、秋田の特産品の特徴を活かすには向いていると話し合い、秋田県を代表する日本三大美林の一つである「天然秋田杉」の香りを再現したクラフトジンを開発したいというプロジェクトが走り出しました。まげわっぱや住宅の資材になるのは秋田杉の幹の部分で、葉の部分はいつも廃棄されていたんです。でも、香りが一番いいのは葉の部分で、リラックス効果があるということが学会でも発表されるなど科学的根拠も伴っていました。秋田杉の葉の清々しい香りと、ジン特有のハーバルな風味が絶妙にマッチングするよう、およそ1年に及ぶ分析、研究を重ねました」。

写真:杉の葉とボタニカルをアルコールに漬け込み、深い香りを引き出します
秋田杉の葉に含まれているイソプレノイドという香り成分は、人間がリラックスしているときに発するα波という脳波を増強することがわかっています。そのアロマ効果を活かし、さらにオレンジピールやレモンピールといった柑橘系をも漬け込むことによって、さわやかですっきりとした味わいのジンが完成しました。「焼酎や日本酒では、まず香りを加えることはせず、素材の香りを活かすことが一般的です。この『秋田杉GIN』は杉の葉やオレンジピールなどもすべて漬け込んで、浸漬(しんせき)法と呼ばれる方法で抽出、蒸留しています。季節の温度によって素材のエグみが出てしまうなど難しい方法ではあるのですが、直接漬け込むことでボタニカルの香りをより深く引き出すことができるんです」。
実は、秋田県醗酵工業株式会社では、地元で「ばっけ」と呼ばれるふきのとうのとうを使用した『秋田CRAFT美GIN』というジンを製造した経験があり、その経緯もあって今回のプロジェクトに参加したのだそうで「クラフトジンの魅力のひとつに『季節ごと、仕込みごとに味が変わる』というのがあるとは思うのですが、この『秋田杉GIN』に関しては、これまでの弊社の経験と、製造ラインもあることから、安定的に生産することを第一に製造しています。クラウドファンディングの返礼品のときには無濾過だったので少し濁ったジンだったのですが、販売にあたってブラッシュアップし、見た目もクリアで、シャープな味わいにし、まるで飲む森林浴のようなジンに仕上げました」。

写真:秋田杉GINの炭酸水割に合わせたのは、ローズマリーポテト。乱切りにしたジャガイモに塩コショウして、多めのオリーブオイルで揚げ焼きに。仕上げにローズマリーを散らせば出来上がり!

写真:塩コショウ、薄く小麦粉をまぶしたメカジキをバターでソテーして、ディルを散らした「メカジキのディルソテー」とも相性抜群。まわりに散らしたソースは「ざおうハーブ」のディルドレッシングを使用
「新東北みやげコンテスト」での受賞によるみやげ需要が高まったほか、5月には「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2021」で最高金賞を受賞。「おかげさまで、多くの引き合いをいただくことができました」と、菅さんは話します。

写真:マンゴーやベリーなど、凍らせたお好みのフルーツにジンを注いで、ちょっぴりスイートなカクテルに
菅さんは「なかなか外に飲みに行くことができないこの時期、お家でちょっと贅沢な時間をこのジンと過ごし、リラックスしていただけたらうれしいです」と、家飲みでの需要拡大に期待を寄せます。
この秋は、香り豊かな「秋田杉GIN」で、リラクシングなバータイムを楽しんではいかが?
ももモナカ
かわいいこけし
あつめて、ならべて
大野農園株式会社
ももモナカ
大野農園株式会社は、仙台市産業振興事業団が主催する
「新東北みやげコンテスト」の受賞企業です。
数多くの名産品を持つ福島県ですが、なかでも日本全国、そして世界からも称賛を浴びるのが、甘~い桃。盛夏に冷やしたものをそのままいただくのは、最高のおやつですよね。

写真:フォトジェニックという言葉がぴったりの「ももモナカ」。つくって楽しい、食べておいしい一品です
そんな福島の桃のおいしさを、シーズンに関係なく楽しめるのが、石川町の大野農園の「ももモナカ」。桃を象ったパリパリの最中に、桃餡とチーズ餡を自分で詰めて完成させる、エンタテインメント性もある楽しいお菓子です。
大野農園のスタッフである丹内悟士さんにお話しをお聞きしたところ「桃餡だけでなく独自の配合で合わせたチーズ餡のまろやかなコクが豊かな味わいを生み出します。こうしたレシピは、特定の担当者がいるというわけではなく、社員みんなで考えているんです。商品開発にあたっても、老若男女問わず手に取られるお客様の多様なシーンを想像し、パッケージにおいても、果物を育てるところから、収穫し加工されるまでを表現できるようにストーリーをもたせ、それをデザイナーさんに展開し商品化へと取り組んでいます。これまでの育てるだけという農業のイメージではなく、従来の想いを継承しながらモノづくりに楽しさを加えて、新しい農業のカタチを作っていきましょうということに興味を持っている人たちが集まっている感じです」と教えてくれました。

写真:大野農園のスタッフのみなさん。新しい農業のカタチに賛同した人たちが集まりました
ところで、大野農園は、農業の土台となる土づくりにこだわり、果実の生産販売に加え、お菓子や加工品の製造事業、農地を利用したイベント事業やキッチンカー事業など、モノづくりに「表現」と「楽しさ」を加えた革新的農業で注目を集めている農業法人。先述の丹内さんのコメントにもあるように、スタッフのみなさんひとりひとりがクリエイティビティをもって農業に取り組んでいます。

写真;たわわに実る大野農園の桃。「最盛期には部署関係なく、みんなで収穫作業にあたるんですよ」と、丹内さん
「うちの栽培面積として一番多いのはりんごですが、そのほか桃、梨、ぶどうなどをつくっています。果物は取れる時期が限られいるので、『果物が取れない時期にも果物を楽しんでほしい』ということで、さまざまな商品開発を行っています。大野農園のオラゲーノ(*)のお菓子のすべてに共通しているテーマは『興味を沸かせるパッケージ』『手に取ったときのフォトジェニック性』『ふたを開け、食べるプロセスでの楽しさ』の3つ。そのオラゲーノのテーマに沿った、自分で最中の皮に餡を詰めてつくって楽しんでいただくエンタテインメント性を持たせています。家族や仲間と食べていて、会話が生まれるようなお菓子を目指しました」。
*「オラゲーノ」は、大野農園が展開する六次化ブランド名でもあり、方言で「おらげの=自分のところの」という意味の言葉であり、自分のうちの自信と自慢の農産物を食べてという思いを込めて名付けてます。

写真:桃の形の最中に、桃餡とチーズ餡がセットになっています
思わず手に取りたくなるようなキュートなパッケージ、SNSで自慢したくなるような色合いとフォルム、そしてなにより自分たちで完成させるという楽しみ…。お土産品としてはもちろんのこと、自宅でのティータイムやちょっとしたお遣い物にもぴったり。

写真:自分好みの餡の配分でスイートな桃最中を完成させます
丹内さんも「イベント事や手土産、母の日や父の日などの贈り物にしてもらえたらうれしいです。会社目指すコンセプトは『くだものを通してヒトとヒトを繋げる農園』なので、幅広い年齢の方に手に取っていただいて、農業と人がつながるきっかけになればと思います。また、最中だけでなくさまざまな商品を展開していますので、この『ももモナカ』をきっかけに、大野農園の果物を感じていただくきっかけになればと思います」。
そして、「新しい商品、体験ゴトなど、常に企業として発展、成長していきたいとの想いはあるので、今後にもぜひご期待ください」とのこと。
次なるフォトジェニックなアイテムの誕生も待ち遠しいですね。






















