プラントベース(昆布&椎茸)つゆ付き稲庭うどん
株式会社稲庭うどん小川

株式会社稲庭うどん小川とは、仙台市産業振興事業団が主催する
第11回新東北みやげコンテストの受賞企業です。
東北を代表する食文化である稲庭うどん。稲庭うどんの産地である秋田県湯沢市で、伝統的な製法を守りながらも革新的な商品開発に取り組んでいるのが、「稲庭うどん小川」です。
日本国内はもとより、海外展開にも力を入れており、ヨーロッパ、北米、アジアなど世界各国への輸出事業を積極的に推進。その中で生まれたのが、「プラントベース(昆布&椎茸)つゆ付き稲庭うどん」です。
写真:「稲庭うどん小川」専務の小川さん。笑顔がとてもチャーミングな、素敵な女性です
「稲庭うどん小川」専務である小川選子さんに開発のきっかけを伺いました。
「弊社は輸出事業に力を入れていて、ヨーロッパにも進出していきたいと考えていました。ちょうどその時、動物性の原料を使っているとヨーロッパへの輸出ができないという規制がかかってしまったんです。でも、稲庭うどんはめんつゆとセットだからこそ、食べ方の提案ができるもの。アレンジは自在なんですが、ベーシックな日本スタイルの食べ方も現地の方に知ってもらいたいと思っていました。それで、何を原料にしたらおいしい出汁がとれるかを相談したのがもともとのきっかけです」
かつお節などの動物性食材を使用しない麵つゆ。最初は、何を使用したらいいか小川さんも見当がつかなかったそうですが、「輸出事業をしている方に聞いたところ、昆布と椎茸のお出汁であれば、日本の方でも違和感なく食べることができるし、うまみ成分も十分でいい味になるんじゃないかと教えていただきました」と、開発への一歩を踏み出すことができました。
写真:小川さんが取材陣にふるまってくれた稲庭うどん。お揚げと椎茸を甘く煮た具材をトッピングしてくださいました。絶品!
さらに、中小企業の相談窓口である「湯沢市ビジネス支援センター ゆざわ-Biz」で、「日本国内でも動物性アレルギーがあって食べられない人もいる」と聞いた小川さん。
「海外向けでなく、国内にもそういう方がいるということで、動物性のものを召し上がることができない方や、ビーガン食を選ぶ方向けのマーケット開拓、商品提案につながるかなと思いました」
納得のいく出汁の味が出るまでかかった時間はおよそ1年。原料も国産にこだわりました。
「稲庭うどんはハイクオリティーなプレミアム商品。それに見合ったものにしたかったので、原材料もよいものを使用したいと思いました。麺つゆについて知見のある方のご指導をいただきながら、現在の味になりました」
写真:昆布と椎茸のうま味が抜群のつゆ。スッキリ後味がすっきりしているのも特長です
原料にこだわり抜いた麺つゆは、お客さまからも大好評だそう。
「『すごくおいしい』と皆さん言ってくださいます。市販の麺つゆもたくさん種類がある中で、『麺つゆだけ売ってもらえませんか』という声もあって、うれしいです。今後は麺つゆだけの販売ということも視野に入れています。ただ、EUはプラスチック容器について厳しい規制があるので、輸出ではそこをどうするかが課題ですね」
写真:丁寧な仕事は、稲庭うどんの仕込みだけでなく検品作業にも。スタッフのみなさんが手作業で行っています
商品の売り込みのため、世界中を飛び回っている小川さん。
「ヨーロッパだけでなく、韓国や北米にもたくさん輸出しています。最初に輸出事業をやると言った時、麺がすでにある国に売るのは難しいんじゃないかという指摘を受けたんですけど、麺のある国に対しての方が開拓はしやすいんです。稲庭うどんの売り上げは経済的な成長と比例している部分があります。ベトナムやタイなどは、日本食の市場がこれから成長期に入っていくと考えているので、弊社としてもこれから注力していきたいですね」
写真:電子レンジでやわらかくしたカボチャと合わせて「ほうとう風」に。優しい甘味が口いっぱいに広がります
今後、この商品に期待することを伺いました。
「麺つゆがついている商品なので、どなたでも手軽に食べてもらえるというのがひとつのコンセプト。たとえば、単身の若い方でもつゆと麺があれば、すぐに食べることができる。なので、本当に幅広い年齢の方に手軽に楽しんでほしいです。食卓を囲むことによって、家族や知人の方と会話が生まれて、喜びの共有につながるような、そんな食材になってくれればと思います」
写真:付属のつゆを豆乳で割って、ごま油と豆板醤、鶏ガラスープで炒めたひき肉をトッピング。お店の「担々麺」にも負けない一品に!
そして、「この商品は、ビーガンという仕立てではあるんですけれども、それにお肉などを合わせてはいけないということではないんです。何と合わせていただいても、あとはお好みです。弊社ではアンバサダーを募集して、みなさまのレシピをInstagramでご紹介しています。本当にいろいろなアイデアレシピを寄せていただいていますので、ぜひご覧になってみてください」
株式会社稲庭うどん小川
所在地 〒012-0107 秋田県湯沢市稲庭町字大森沢144
TEL 0183-43-2803
URL https://ogawaudon.com/

