こけしタオル朱色
株式会社なるみ

株式会社なるみとは、仙台市産業振興事業団が主催する
第11回新東北みやげコンテストの受賞企業です。
東北の昔ながらのみやげ品として愛されている「こけし」は、温泉地がその発祥といわれています。
12系統中の5系統が宮城県にあり、鳴子温泉でつくられる「鳴子系」もそのひとつ。
温泉と深いかかわりのあるこけしと、温泉入浴には欠かせないタオル。そのふたつを掛け合わせ、「東北の温泉地の新しいおみやげにしたい」と誕生したのが、鳴子でみやげ店を営む株式会社なるみの「こけしタオル」。
写真:こけしタオルへの思いを語ってくれた遊佐さん
開発を担当したのは、取締役の遊佐和広さん。遊佐さんは「実際にこけしの手ぬぐいやタオルはすでにあって、うちのお店でも販売していたんです。観光用のおみやげというのも大事なんですけれど、繰り返し使うものだからワンランク上のものがあったらいいな、というところからこのタオルの企画がスタートして。つくるなら、今治タオルがいいなと思ったんです」と話します。
今治タオルとは、愛媛県今治市でつくられたタオルの総称で、高い品質と優れた吸水性、柔らかさが特長で、日本だけでなく世界で人気のブランド。その肌触りは一度使うとクセになるほど。
「手に取ってずっと使っていて、なんかその心地いいなみたいなものになってほしいなと思って。何回使っても、ふわふわを維持できるというのが今治タオルだったので、選びました」
写真:今治タオルでフルオーダーの「こけしタオル」は、3色を展開
今治タオルを使うと決めた遊佐さんは、一通りタオルを購入してその肌触りや吸水性を検証。その結果、「このこけしタオルは糸の長さ、細さを振るオーダーしているのですが、それに対応してくれたのが『渡辺パイル』さんでした。とても親切に対応してくださって。最初は、カフェの1周年の記念グッズとして考えていて、無地の湯治専用タオルを作ろうかと思っていたんです。でもそれじゃあちょっと弱いな、ということで『せっかくこけしがあるんだし、こけしにしよう』と、ブルーのこけし柄タオルをつくりました。でも、さっきも話したようにすでにこけし柄のタオルは存在しているので、それだけじゃあ弱い。ならば3色展開にししようとなりました」と遊佐さんは語ります。
現在3色展開されているこけしタオルの色には、泉質に基づいた色を選びました。
ウーロン茶のような色合いの重層泉の「朱色」。硫黄泉を表現した「白茶」。そして、鉱物の層を通って湧き出る温泉を、ストーングレーのような色で表した「灰青」としました。
写真:遊佐さんの家業である「おみやげの店 なるみ」
「僕はこの家の生まれで、大学を出た後に栃木の食品関係の会社で働いていたんです。Uターンで帰ってきて、雑貨のことなんかは何も分からなかったけれど、旅行がもともと好きだったのと、自分の店でも既製品を扱っていることもあって、『何か独自のものをつくりたい』ってずっと思っていたんです。デザインは、知人の伝手で、山形のデザイン会社の『アカオニ』から独立された佐藤(裕吾)さん。もともと作品を拝見していたのと、カフェのデザインも手掛けていただいたので、今回もお願いすることにしました」
第11回の「新東北みやげコンテスト」に出品して入賞したことで、新しいご縁も得たという遊佐さん。
「たまたまブースが『仙台弁こけし』さんの隣だったんです。それでお話させていただく中で、コラボが実現したんですよ」
そうして誕生したのが、ガチャガチャのアイテムである「なるみ×仙台弁こけし コラボアクリルキーホルダー」でした。
写真:店内で購入できる仙台弁こけしとのコラボのガチャガチャ。まんじゅうの引換券付きです
最後にこの商品に期待することを遊佐さんに伺いました。
「この商品はここで一度区切りかなと思っているんです。やれることといったら色違いだと思うんですけれど、できたらいろいろな温泉地のおみやげ品になってもらえたらいいな、と思って。それで、どこの産地ともいええないようなデザインにしてもらっているし、一言も『鳴子』って入れていないんですよ。今はまだできていないんですけれど、実現したらいいなと思っています」
こけしタオルが、東北の温泉地の新しいおみやげ品として愛されるようになるのも、そう遠くはないことでしょう。
遊佐さんのこれまでのヒストリーは、Yahoo!ニュースでも紹介しています。そちらもぜひご覧ください。
株式会社なるみ
所在地:〒989-6811 宮城県大崎市鳴子温泉字鷲ノ巣87-2
TEL/FAX:0229-83-2362 / 0229-82-2232
URL:https://www.narumi3.com/