もりおか石割桜クッキー
MOYANE協議会

MOYANE協議会とは、仙台市産業振興事業団が主催する
第11回新東北みやげコンテストの受賞企業です。
岩手・盛岡の春を代表する風景のひとつである「石割桜」。盛岡地方裁判所の敷地内にあるこの桜は、巨大な花崗岩を真っ二つに割って根を張り、毎年見事な花を咲かせます。厳しい冬を超えてなお咲き誇るその姿は、強くしなやかに生きる象徴として、多くの人々に親しまれています。
そんな石割桜にインスピレーションを受けて誕生したのが、盛岡の老舗菓子店でもある「花月堂」の「もりおか石割桜クッキー」です。
開発のきっかけは、「もりおかやっぱりいいよね」をテーマに、商品を通じて岩手県盛岡市の魅力を伝える「モヤーネ」からの提案。モヤーネは、盛岡を代表するような老舗の商品を若手デザイナーがリブランディングしてパッケージを改良するというプロジェクトで、新型コロナウイルスのパンデミックで観光客が激減する中、地元の人たちに改めて盛岡のよさを知ってもらおうとスタートしたもの。地元の人たいに「私たちの誇りだ」と思ってもらえるようなお菓子を作りたい――――そんな想いから、盛岡を象徴する石割桜に着目したそう。
写真:「もりおか石割桜クッキー」の開発責任者・村上さん
そのアイデアを提案された花月堂の製造部・村上智晶さんは「とてもありがたいお話だと思いました」と、当時を振り返ります。
石割桜をテーマにしたお菓子の開発の参考にしたのは、スペイン・アンダルシア地方原産の伝統的な焼き菓子であるポルボローネでした。その理由を村上さんは「ポルボローネは、口の中に入れるとすぐにホロホロと溶けていくような食感が特長なんです。そのはかなさに重ねたかったんです」と話してくれました。
一般的に石割桜というと、「石を割って咲く強いもの」のイメージを持つ人も少なくないでしょう。その「強さ」ではなく桜の「はかなさ」にフォーカスしたことについて伺うと、「それは、モヤーネさんとのプロジェクトメンバーのみんさんとの話し合いで決めました。岩にフォーカスするのか、桜にフォーカスするのかをみんなで話し合った結果、桜になったんです」と、村上さんは教えてくれました。
パッケージには、「モヤーネ」プロジェクトの基本である地元デザイナーとの協働が採用されました。色鉛筆で描かれたような優しいイラストが目を引くイラストは、もともとはテイストが全く違ったそうです。
「最初はもっとかわいらしい感じのパッケージでした。何度かこちらの希望を伝えながらのやりとりを行い、このような素晴らしいパッケージに仕上げていただきました」。
写真:地元デザイナーとの協働でこの美しいパッケージができあがりました
このデザインを担当したのは、奈良県出身でこのプロジェクト進行当時に岩手在住だったデザイナー・tojoedesignの城智史さん。城さんは、「イチから商品が生まれる段階から、デザイナーとして関われることにワクワクした」とし、「今回は商品パッケージと言うことで、作ったもの自体に価格がつき、それを買うかどうかの判断がお客様に委ねられるということで、ワンランク難しいことに取り組んでいる印象でした。実際に売れ行きも好調とのことで、自分が作ったものがお金を出してまで手に入れるに値するものを作れた、という自信につながりました」と話してくれました。
写真:そのまま食べてもおいしいのはもちろん、自家製パフェのトッピングにも。絶品です!
かわいらしいパッケージで目を引くこの「もりおか石割桜クッキー」は、岩手県内のおみやげ店や、花月堂のECサイトで購入することができます。
ぜひ、このホロホロの食感を楽しんでみてくださいね!
商品開発にあたった村上さんのものがたりは、Yahoo!ニュースでもご紹介しています。ぜひご覧ください。
MOYANE協議会
所在地 〒020-8688 岩手県盛岡市中央通一丁目2-3
TEL 019-624-8100