こんにちは。中小企業診断士・特定社会保険労務士の經澤 進です。初めてのコラム投稿になります。
第1回目のコラムは、多くの中小企業の課題となっている人材採用についてお伝えします。
「求人に応募が来ない理由と対策!中小企業の採用力を高める3つのポイント」
多くの企業が人材確保に苦戦する時代、求人を出してもなかなか応募が来ないという悩みを多くお聞きします。
しかし同じような外部環境の下でも応募が来る企業と来ない企業があり、そこには理由があります。
応募が来ない理由の3つのタイプ
応募が来ない3つの理由とその対策について、それぞれ解説いたします。
1. 求人が見られていない
どんなに良い求人を作成しても、求職者の目に留まらなければ応募にはつながりません。人材獲得の競争が激しい昨今においても「とりあえずハローワークにだけ掲載依頼しておこう」という従来と変わらない求人活動をされている企業もまだまだ見受けられます。
しかし、近年はハローワークによる就職率が低下傾向にあるという調査結果もありますし、日々何千何万の求人が世の中であふれている中で一つの媒体だけでは、自社の求人は当然埋もれてしまいます。
対策としては、まず掲載するプラットフォームや媒体を増やすことです。indeedや求人BOXなど無料で利用できるサービスもありますので積極的に活用してみましょう。
また大手求人サイトだけでなく、業種特化型の求人メディアや地元密着型の媒体を活用することで、求める人材に届きやすくなります。
また、求人タイトルや冒頭のキャッチコピーは特に重要です。職種名だけでなく「未経験歓迎」「週3日からOK」など、求職者の興味を引くキーワードを盛り込みましょう。
また、SNSや自社サイトを活用して求人情報を発信するのも有効です。仕事のイメージや職場の雰囲気を発信することは、企業への親近感や関心を高めることにつながります。
2. 求人の情報量が不十分
求人票に記載されている情報が少ないと、求職者は不安を感じて応募をためらってしまいます。
「仕事内容:事務作業」「待遇:当社規定による」といったシンプルすぎる表現では、仕事内容や条件が伝わらず貴重な閲覧者を逃してしまうことになります。
求職者は、職場や業務内容に関して、できるだけ具体的なイメージを持ちたいと考えています。仕事内容には1日の流れや具体的な業務例を交えて詳しく記載し、必要なスキルや経験も明確に示しましょう。
給与や勤務時間、休日、福利厚生なども包み隠さず記載することが信頼感につながります。
また、職場の雰囲気やチーム構成など、「人」の情報も重要です。例えば「20代中心の若手チーム」「子育て中の女性社員も活躍中」などの記述があると、会社のイメージが具体的になり応募の後押しとなります。
3. 求人に魅力がない
求人が見られていて情報量も充実しているのに応募がない場合、そもそも「企業や仕事に魅力を感じられていない」可能性があります。
中小企業は大手企業に比べて知名度やブランド力で劣ることが多いため、「自社ならではの魅力」を打ち出すことが求められます。
魅力を伝えるには、自社の強みや特徴を洗い出し言語化することが重要です。例えば「設立3年目で毎年売上が倍増している成長企業」「新人社員のアイデアが商品に反映される」「地域密着で地元貢献ができる」など、ユニークな点をアピールしましょう。
また「働きやすさ」も大きな魅力です。フレックス制度やリモートワークによるワークライフバランスが実現されている、定着率が高いなど働き方に関する具体的な取り組みを発信すると応募意欲の向上につながります。
求職者は「ここで働きたい」と思える理由を探しています。求人票の中で自社の魅力を伝えるストーリーを考えてみましょう。
まとめ
求人に応募が来ないという課題に対し、中小企業は「求人が見られているか」「情報は十分か」「魅力が伝わっているか」という3つの視点から見直す必要があります。
少しの工夫と改善で、応募数は大きく変わってきます。ぜひもう一度、自社の求人を見直してみてください。
相談予約は電話またはフォームで承ります。

中小企業診断士・社会保険労務士
經澤 進
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