季節の変わり目、薬膳で快適に

2024年2月13日

「医食同源」の言葉通り、食べるものが健康に与える影響はとても大きなもの。
特に季節の変わり目は、体調も変わりやすくなるもの。
そこで、この時期、ぜひ食事に取り入れたい食材を漢方臨床指導士・漢方カウンセラーとして活躍する大町桜花枝さんにうかがいました。

「自律神経のバランス調整」の役割のある
【肝】に注目


立春を過ぎて暖かな日も増え、いよいよ春の訪れが近くなりました。
大町さんは「冬眠していた動物たちが動き出し、草木が芽吹くのが春。人も冬の間あらゆる機能が緩やかになっていた状態からようやく活発に動くモードへと切り替わります。緩やかになっていた分、身体は老廃物などで滞りがちに。そんな春は『解毒』と『自律神経のバランス調整』の役割のある【肝】に注目します」と話します。

活発モードへとエンジンがかかると、【肝】の気が高ぶりやすくなるのだそうで、「高ぶりは上へあがる傾向があるためイライラ、目の充血、不眠、花粉症など頭部に症状が出やすく、また血圧の上昇などが現れます。よく怒る表現で『頭にくる』という言葉を使いますがこれは肝の気の上昇が招くイライラの症状を指しているんです。この肝の高ぶりをセーブするためにゆったりと散歩をしたり、アロマやハーブなどを取り入れたり、新鮮な空気をたっぷり呼吸したりすることを心掛けるのがおすすめです」。



【肝】が高ぶるこの季節におすすめの食材をうかがうと、「ニラやもやしなど成長のはやい野菜です。また、肝の気を抑え、血を補う食材であるあさりやほうれん草、小松菜などを積極的に摂りましょう」とのこと。

そこで大町さんおすすめのレシピをうかがうと、「ほうれん草と豆乳のスープ」「ニラともやしのチヂミ」「ニラ玉」を挙げてくださいました。

まずは、ほうれん草と豆乳のスープから。材料は、
・ちぢみほうれん草
・じゃがいも
・豆乳
・コンソメ顆粒


ちぢみほうれん草とじゃがいもをクツクツに煮てミキサーにかけ、ペースト状に。これに豆乳を入れて鍋にかけ、お好みで黒コショウをかければできあがり。色はなかなかパンチがありますが、優しい味で、寒い朝におすすめです。




続いては、「ニラともやしのチヂミ」。材料は、
・ニラ
・もやし
・小麦粉☆
・片栗粉(小麦粉の半量)☆
・鶏がらスープの素(韓国のダシダだとより本格的な味に)
・水☆


☆でチヂミの生地をつくります。もちろん、市販のチヂミの素でもOK。ニラを食べやすい大きさに切ったらもやしと一緒に生地に入れて混ぜ、ごま油をひいたフライパンで焼きます。
タレはしょうゆ、酢、ラー油を入れたオーソドックスなものと、「無添加浜ののりマヨ」を用意。




そして最後は、「ニラ玉」。材料は、
・ニラ
・卵
・塩、コショウ
・オイスターソース


卵を割って塩コショウ、オイスターソースを入れて溶き卵をつくります。ニラを食べやすい大きさに切って溶き卵に入れ、油をひいたフライパンで焼くだけ。仕上げに「無添加浜ののりだれ」をかけて、磯の香のする一品に仕上げます。ビールにもぴったりなので、お休みの日のちょっと遅めのランチにいかが?



どれも簡単にできてしまう一品。
漢方理論を上手に取り入れて、季節の変わり目を快適に過ごしましょう!