「スーパーマーケット・トレードショー2022」
リポート

2022年2月21日

\SDGsに取り組む、仙台の企業が出展しました/






2022年2月16日から18日の3日間、千葉県の幕張メッセで行われた「スーパーマーケット・トレードショー2022」。
主催者企画のひとつとして掲げられている「サスティナビリティ×食」のコーナーに、サスティナビリティ(持続可能性)に配慮した商品として、仙台から5企業が出展しました。



株式会社コルマール堂
青葉区で「Patisserie MythiQue 宮町本店」「Cafe MythiQue クリスロード店」を営む株式会社コルマール堂は、「VICCA」をはじめとする宝石のようなケーキを出品。その美しさから、足を止める来場者も多く、ブースは常ににぎわっていました。

写真:パティシエの土田俊也さん

「VICCA」は、JALふるさとアンバサダーも開発に参画した、宮城県産いちじくを特製チョコレートムースでコーティングしたスイーツ。山元町の山内農園のいちじくを使用することで地産地消に取り組んでいます。
また、こうした地産地消による地域特産品の創出のほか、フェアトレードコーヒーや契約農家から取り寄せたスペシャリティコーヒーを店舗で提供し、世界的な循環を目指しています。


株式会社鯛きち
仙台市内でたい焼き店を営む株式会社鯛きちは、新たに商品開発した「厳選素材で作った鯛きちの鯛あんモナカ」を出品しました。
小倉、味噌、ずんだの3種の自家製餡と、サクッと香ばしい皮が入った手詰め最中の詰合せで、中でも仙台名物ずんだは、最中としては全国的にも珍しい枝豆100%のもの。代表取締役専務の中津陽子さんは、「県産みやこがね100%の皮のほか、餡の隠し味の藻塩、味噌餡の仙台味噌など、素材にはとにかくこだわりました。あとは、ギフトでご利用いただきたいので、箱の質感や文字など、パッケージにもこだわったんです。鯛は『めでたい』なので、おめでたい席で使っていただきたいですね」と話してくれました。

写真:代表取締役社長の中津拓也さん、代表取締役専務の中津陽子さん

株式会社鯛きちは、社員のライフワークバランスを重視し、女性社員の働きやすさを実現。さらに、外国人雇用、生産量やタイミングのコントロールによるフードロス、地元食材の活用に取り組んでいます。


株式会社ブロスアップ
仙台市内と仙台空港で「だし廊」を営む株式会社ブロスアップが出品したのは、「本マグロの頭出汁そば」です。
代表取締役の原田佳和さんは「宮城ではマグロが水揚げされるのですが、解体された後の頭の部分が廃棄されていると聞きました。それをなんとかできないかと考えて、『スープにして食べればいい』と思い、相談したら特別に分けてもらえることになったんです。下処理はするものの、頭をそのまま水に入れてスープを煮出すと、濃厚なスープが出るんです」と話します。
まずは店舗で試験的に限定メニューとして提供したところ大好評だったことから商品化を決め、現在は通販で販売できるように準備を進めています。
また、原田さんは「アルコール類などを使用していないので、ムスリムフレンドリーな商品です。仙台にはムスリムの方も多いので、そういう方にもラーメンを楽しんでほしいです」。合わせる麺はかん水少な目の細麺です。よりスープが絡むよう、工夫が凝らされています。

写真:代表取締役の原田佳和さん

株式会社ブロスアップは、廃棄されてしまう食材のアップサイクルでフードロス問題に取り組んだだけでなく、その活動を通した地域の連携の実績も目指しています。また、、食材選びに配慮し、人種や宗教、食の趣向を超え、誰もが食を楽しめる世界の実現に向けた取り組みを行っています。


一般社団法人食のみやぎ応援団
一般社団法人食のみやぎ応援団が出品したのは、「超厚超熱 厚切り牛たんデミグラスソース煮込」。これは県内企業4社・県外企業1社と連携し、開発したものだそう。一般社団法人食のみやぎ応援団の赤木敏彦さんは「牛たん屋で切り落されてしまうタン先などの部分をオリジナルのデミグラスソースで、やわらかくなるまでじっくり煮込んだもの。缶詰にすることで熟成を深め、コクのある味に仕上げています」と話してくれました。

写真:一般社団法人食のみやぎ応援団参加企業の株式会社珉珉の赤木敏彦さん

一般社団法人食のみやぎ応援団は、「食材王国みやぎ」で食にたずさわる企業による団体です。東日本大震災から10年を迎え、100年先も豊かな自然と資源、魅力ある文化、そして優しさあふれる理想の社会を目指し、未来へつないでいくために団結し、2030年を最初のゴールとして、ここ「みやぎ」の地より、持続可能な社会の実現を目指す「食のみやぎ応援団 SDGs宣言」を行っています。


株式会社かね久
パン粉の製造、地域商社としての事業展開を行う株式会社かね久では、現在「かね久自販機プロジェクト」を展開。今回の出展は、「東北うまいもの食堂 自動販売機」で、「ふかひれ中華旨煮」などの冷凍食品の数々でした。
この「東北うまいもの食堂 自動販売機」は、「かね久フードロス」のオリジナル商品の中から、ワンオペレーションで簡単に調理できるものを集めた自動販売機。その商品の一つである「ふかひれ中華旨煮」は、「ふかひれ姿煮」の製造工程で発生する副産物を活用した一品。本場気仙沼産天然ふかひれを100%使用し、自宅で手軽に楽しめます。
代表取締役の遠藤伸太郎さんは「自動販売機は、5月ころを目途にかね久本社前に設置します。その後、フランチャイズ化していこうと考えています」と話してくれました。

株式会社かね久は、製造工程で出る副産物や規格外商品の利活用によるフードロス問題解消に努めています。また、積極的に外国人を採用している企業との連携を行いながら、新商品開発に取り組んでいます。

商品の詳細、SDGsへの取り組みはコチラ


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