有限会社玉谷製麺所
将棋駒パスタ

2023年10月16日

有限会社玉谷製麺所は、仙台市産業振興事業団が主催する
第9回新東北みやげコンテストの受賞企業です。

アイディア特別賞「将棋駒パスタ」




山形県西川町。山形県のほぼ中央に位置し、月山のふもとの町として知られるこの場所で、常にチャレンジし続ける製麺所があります。それが昭和24年(1949)創業の玉谷製麺所です。




第9回「新東北みやげコンテスト」でアイディア特別賞を受賞した「将棋駒パスタ」も、数ある挑戦の中から生まれた商品です。

専務の玉谷貴子さんは「弊社は、製麺所としてこれまでにもいろいろなパスタをつくっていて、さくらんぼのパスタをつくったところ、地元のみなさんにすごく喜ばれたんです。その中で、『山形らしいパスタをつくろう』という話になりまして、ラ・フランスのパスタをつくることにしました。天童はラ・フランスの生産量が日本一なので、ラ・フランスを使ったパスタにしよう、と。形もラ・フランスにするアイデアもありましたが、もうちょっとひねったものがよくて、同じく天童が生産日本一を誇る将棋の駒にしたんです」と、開発のきっかけを話してくれました。




生地に練り込むラ・フランスは「摘果」といって、大きく育つ前に間引かれたもの。通常であれば、廃棄されてしまうものです。玉谷さんは「文献を調べると、GABAなどの栄養成分があることがわかりました。まだ若く甘くはないのですが、しっかりラ・フランスの香りはするんですよ」と話します。

そして、将棋駒パスタで何より驚かされるのが、きちんと文字が入っていること。
「相当大変だったんです(笑)。最初は『と金』だけだったんです。一番簡単なもので…と考えていたのですが、『やっぱり将棋だったら王将もほしいよね。縁起がいいから左馬もほしいよね…』となっていって…。それで3つまで増えていきました。それを駒のデザインをする職人さんに話したところ『なぜ、一番人気の飛車がないの?』と言われまして…」と、玉谷さんは当時を振り返って笑います。




デザインにあたってのポイントは4つだったそうで「金型屋さんがデザインできて、押し出したときに、美しい形状であること。ゆでても絶対に煮崩れせず、最後にそれが読めるということ。イタリアの金型屋さんと、ああでもないこうでもない、と2ヶ月間喧嘩しながら必死につくりあげました」。

イタリアの金型職人さんが漢字を理解していないこともあり「この点はいらないね、とかいうんですよ。それで、出来上がっていわれて気づいたんですけど、王将は『王将』と漢字二文字にしたんですね。これは『王』だけでもよかったのに、あの時は『王将』と入れなくては…と必死になっていて」。

実はこの「将棋駒パスタ」は、構想から出来上がるまでに3年の月日を要しています。「コロナ禍になってしまったこともあって、3年かかりました。どこへも行けない時代から、どこへでも行けるようになるよう『と金』に願いを込めました」。

将棋駒パスタが現在、天童温泉の各旅館の朝食などで提供されているようです。




この商品を発表するやいなや、意外な反響も。
「ある方から『玉谷製麺なら、自分の夢をかなえてくれるかもしれない』と持ち込みがあったんです」。


写真:「燻製堂八戸前沖さば」と将棋駒パスタを合わせ、ちょっとユニークなマカロニサラダに

写真:将棋駒パスタはホワイトソースとの相性が抜群!

写真:もちろん、ミートソースでもおいしくいただけます。「ニボリタン」のソースをかけてみました



それがなんと「ブルーインパルスパスタ」。ブルーインパルスの機体だけでなく、演目までもパスタで表現しました。「航空ショーをお皿の上で楽しんでいただけるようにデザインしました。ブルーインパルスも真上から、真横から見たものを表現しています」。



「私どもは、お客さまがほしいというものに最大限の力で応えるまでです。これまでの商品もお客さまの声で生まれてきたんですよ。なんだかんだで、チャレンジするのが好きなんですね(笑)」。

地元の声、お客さまの声に応えながら、玉谷製麺所のチャレンジはまだまだ続きます。

笑顔でさまざまな難題にもチャレンジする玉谷貴子さんのものがたりは、Yahoo!ニュースでも紹介しています。ぜひご覧ください。


有限会社玉谷製麵所

所在地 〒990-0701 山形県西村山郡西川町睦合甲242
TEL 0237-74-2817
URL https://www.tamayaseimen.co.jp/wp/

玉谷製麺ロゴ




取材/2023年8月