合同会社fluir
「浜の海苔だれ定番セット」

2022年9月5日

合同会社fluirは、仙台市産業振興事業団が主催する
第8回新東北みやげコンテストの受賞企業です。

お取り寄せ特別賞「浜の海苔だれ定番セット」


皇室献上品としても名高い、七ヶ浜町の海苔。極上のその海苔が、手軽に食べられる調味料になりました。それが、「浜ののりだれ」シリーズです。「浜ののりだれ」「浜ののりドレ」「浜ののりマヨ」の3種類をラインアップしています。

写真:「浜ののりだれ」シリーズ。1年で6000本を売り上げる大ヒット商品に


開発したのは、七ヶ浜の菖蒲田浜の目の前でカフェレストラン「SEA SAW」を営む合同会社fluir。
この絶品調味料が生まれたのも、人気カフェレストランの厨房からでした。

写真:菖蒲田浜海水浴場目の前にあるカフェ「SEA SAW」


自ら厨房に立って鍋をふるう店舗マネージャーの加藤真子さんは「海苔のソースは、前任のシェフが作ったもの。そこから私が引き継いで、今の形になりました。レシピも変えていて、ニンニクを効かせたり、オリーブオイルを加えたりしました。最初はのりだれで『のりのパスタ』を出していたのですが、そこからディナーでいろいろアレンジして出したら『おいしい』といわれて。3種類をレシピ化することにしたんです。海苔は七ヶ浜産100%で、一番摘み、二番摘みの上質の海苔だけを使っています」と教えてくれました。

写真:合同会社fluirの代表の久保田さん(左)と、シェフの加藤さん(右)


合同会社fluirの代表で、「SEA SAW」オーナーの久保田靖明さんは「いろんな産地がある中で、七ヶ浜の海苔って、まだまだ知られていないんですよね。東松島で『海苔うどん』を開発したちゃんこ屋さんがあるんですけど、海苔うどんがあることでひとつのブランディングになっている。『海苔うどんをつくっている東松島の海苔は美味いに決まってる』って人は思うじゃないですか。でも、七ヶ浜の海苔だって美味い。だから、『これがあるんだから、七ヶ浜の海苔は美味いに決まっている』ってなるような商品になってもらえれば」と語ります。

写真:久保田さんは、漁師のみなさんとも良好な関係を築いています


七ヶ浜の名産品は海苔以外にも、ワタリガニ、ウニ、アワビ、白魚とありますが、久保田さんは「アワビもウニも白魚も、高級食材すぎてカフェでは出せない。ただ、海苔でパスタを作っても黒いし、流行らないだろうなと思って、『SEA SAW』では、ワタリガニを売りにしようと。それで、『ワタリガニのトマトクリームパスタ』を販売しました。このお土産品についても、最初はカニで作れないかと模索したんです。でも、よくよく見てみると、うちに初めて来る方はカニパスタを頼まれる方が多いのですが、リピーターとしてきていただく方は『のりのパスタ』を頼まれる方が多いんですよ。それなら、海苔で一発勝負してみようか、ということでつくってみることにしたんです」。

写真:グリルした野菜に、「浜ののりドレ」をかけて、おしゃれなサラダに


お土産品の開発は、カフェオープン当初から考えていたという久保田さん。「幹線道路沿いじゃない場所にあるカフェなので、ここが目的になる場所にしなくちゃいけない。ちゃんとお土産も作ろうと思っていたので、店舗の設計の段階から、製造の許可とれるようにしていたんです」。

写真:温野菜に「浜ののりマヨ」を添えれば、立派な前菜に!


お土産品のデビューは、ある日突然やってきました。 それは、2020年の2月。「七ヶ浜町の役場に臨時職員として入っているセガサミーグループの方から『本社で行うイベントでのりだれを販売してほしい』という申し出があったんです。もともとのりだれを使ったパスタを、レストランの一つのメニューとして出していて、それを気に入ってくださったみたいで。なので、代表からも『どうしても』といわれて商品化したんです(笑)。この『のりだれ』のデビューは、セガサミーグループの食堂で、結構な数を持って行ったのですが、すごく売れて。私が作ったのに、最初は乗り気じゃなかったけど、思いのほか喜んでいただけて手ごたえを感じました」と、加藤さんは話します。

写真:「浜ののりマヨ」と焼き鯖でオープンサンドに。食欲が止まらなくなります


2020年からのコロナ禍でも、「レストランの営業ができなかったので、『のりマヨ』を使った“萌え断”(*)のサンドイッチをテイクアウトで出していたんです。そうしたら、お客さまが買って、海で食べてくれたんですよね。私たちは、海に助けられたんです。きっと、これを仙台の街なかでやったら違ったんだと思います。そして、サンドを食べてくれたお客さまが、お土産でも買っていってくださって。年間6000本販売することができました」と、久保田さんは教えてくれました。 *ビジュアルがきれいな“萌え”る断面のこと

写真:めかじきのムニエルに、「浜ののりドレ」をトッピング


そして、2021年11月には、仙台市産業振興事業団が主催する「新東北みやげコンテスト」で「お取り寄せ特別賞」を受賞。久保田さんは「ありがたいことに、いろいろなところからお声がけいただきました。今後は、七ヶ浜の新しいお土産として、町内の方たちにお中元やお歳暮で使っていただけたらと思っています。そして、いずれは全国にもっと広がっていき、誇りある七ヶ浜のおいしい海苔をもっと周知していけたらいいなと考えています」と笑顔をのぞかせました。

写真:新東北みやげコンテストで「アイディア特別賞」を受賞した、アルファ電子株式会社の「う米めん」と「浜ののりだれ」を和えて、「シーフードのりパスタ」に。絶品です


七ヶ浜の海苔が、全国で銘品として愛されるようになるまで、久保田さんと加藤さんの挑戦は続きます。

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ぜひそちらも一読ください。



合同会社fluir

所在地 〒985-0811 宮城県宮城郡七ヶ浜町菖蒲田浜長砂20-8
TEL 080-4669-3969
URL https://www.seasaw7beach.com/noridare


取材/2022年7月



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