協同組合八食センター
燻製堂 八戸前沖さば

2024年1月25日

協同組合八食センターは、仙台市産業振興事業団が主催する
第9回新東北みやげコンテストの受賞企業です。

地域性特別賞 燻製堂 八戸前沖さば


青森県八戸市。
新鮮な魚介が楽しめる港町で、屈指の観光・グルメスポットといえるのが「八食センター」です。八戸近海でとれた鮮魚だけでなく、水産加工品、地元で長く愛されているお菓子…などなどいろいろなお店が軒を連ねています。
その「食のアミューズメント施設」である「八食センター」が、自社ブランドを立ち上げました。それが「燻製堂 八戸前沖さば」です。

写真:八食センターが満を持して開発した「燻製堂 八戸前沖さば」


商品開発に携わった清川貴迪さんは「コロナ禍でECサイトを中心としたインターネットでの販路をつくっていこう、そのために新しい商品づくりをしようということで始まりました。八食センターには60数店舗の組合員・テナントさんが入っておられるのですが、『これが私たち八食センターです』という八食オリジナル商品がなくて。今後、コロナの影響がなくなったとしても、自分たちの商品は必要だよね、というのが開発のきっかけです」と話します。


写真:平日の昼でも多くのお客さまたちでにぎわう八食センター

イカやイワシなどほかにもさまざまな魚が水揚げされる八戸。その中で八戸が誇るブランド魚「八戸前沖さば」を最初の商材に選んだのは、「まず、一般のお客さまに馴染みのある魚がよいだろうということになりました。実際に国内にある魚を使った燻製商品では、さばが圧倒的に多かったんです。そして、最初の導入期でたくさんつくることができないことも踏まえて、商品自体は『非効率的でも特徴づけをしっかりしよう』ということになりました」と、清川さん。


写真:八食センターで売られていたさば


八戸前沖さばの中でも特に大型の「銀鯖」を一夜干しし、リンゴ(剪定枝)のウッドチップを使用した熱を通さない「冷燻」という手法で燻した「燻製さば」をつくりました。さばの名産地だけあって、燻製も一般的なのかと伺うと、清川さんは「いえいえ。もうこれは趣味の世界ですね(笑)。でも、コロナ禍でひとりキャンプなどが流行って、ただ魚や肉を焼いて食べるというよりも少しの手間暇をかける食べ方として「燻製」という手法がインターネット上でも検索されて人気もでるだろうと想定していたので、大衆向けではないと思いますが、そういったこともアイディアの一つとして考えました」と話してくれました。


写真:燻製堂の開発を担当した八食センターの清川さん


八戸圏域の豊かな自然を表現した商品にするため、燻製チップにはお隣の南部町で生産された青森リンゴの剪定枝を再利用。さらに、八戸市内の老舗醤油店「甲文醤油」の醤油を風味付けに使用し、八戸圏域ならではの商品に仕上がりました。

「燻製のチップもそうですが、醤油も割合をどうするとか、本当に何通りもある中から八食センターの看板を背負う商品をつくらなければならなかったので、そこは苦労したところかもしれません。味付けの試作期間は半年くらいだったのですが、『もうしばらくさばは食べなくていいかな』というくらい食べました(笑)」



写真:バンズに挟んでさばバーガーに。スモーキーな香りが食欲をそそります


常温で保存でき、賞味期限は製造から180日。レトルトなのですぐに食べることができるので、防災用にストックしておくことも可能です。


写真:ほぐしてサラダのトッピングにどうぞ


「今後も燻製堂シリーズとして漁業者と協働しながらやっていけたらいいですね。そして八戸の魅力をもっとPRしたいですね」と清川さんは話します。


これからの燻製堂シリーズがどのように展開していくのか、楽しみです。

協同組合八食センター

所在地 〒039-1161 青森県八戸市河原木字神才22-2
TEL 0178-28-9311
URL https://www.849net.com/



取材/2024年1月