産学連携セミナー「第109回寺子屋せんだい」
「上手な食品の凍結保存~急速冷凍よりも保存方法が大切だった!?~」

寺子屋せんだいは、大学や高専の先生等を講師にお迎えし、最先端の技術や産学連携の事例などを、分かりやすく話題提供いただくセミナーです。
今回は、「上手な食品の凍結保存~急速冷凍よりも保存方法が大切だった!?~」と題しまして、宮城大学食産業学部フードビジネス学科 准教授 君塚 道史 氏にご講演いただきます。是非お気軽にご参加ください。

○このセミナーはこんな方におすすめです

  • 「冷凍技術や方法に悩んでいる方」
  • 「急速冷凍以外で、上手な冷凍方法を知りたい方」
  • 「大学の先生や仙台経済圏の企業技術者等とのネットワークを作りたい方」

主催

公益財団法人仙台市産業振興事業団

日時

平成28年12月7日(水) 18:00~
(1時間程度の講演終了後、先生方を交えた交流会を行います)

会場

AER7階(公財)仙台市産業振興事業団 会議室(仙台市青葉区中央1-3-1)
アクセス

講師

(講師の君塚 道史 氏)

講師

宮城大学
食産業学部フードビジネス学科
准教授 君塚 道史 氏


君塚先生のホームページはこちらから
http://www.myu.ac.jp/teacher/syokusan-teacher/kimizuka

【略歴】

1999年3月東京水産大学大学院 水産学研究科 博士前期課程 修了
2000年4月
-2009年3月
味の素冷凍食品株式会社 商品開発センター 研究G 勤務
2008年3月博士(海洋科学)東京海洋大学にて論文により学位を取得
2009年4月宮城大学 食産業学部 フードビジネス学科 助教
2014年4月
  -現在
宮城大学 食産業学部 フードビジネス学科 准教授

セミナー概要

 いまや生鮮食品や冷凍食品の鮮度を長時間保たせるため、冷凍技術は欠かせません。一般的な食品加工の教科書には『氷結晶が大きくなると組織に障害を与えるため、急速冷却により最大氷結晶生成帯を速やかに通過させ、氷結晶を微細にすることが重要である。』と書かれています。
 しかしながら、私達は魚や肉を日常的にホームフリージング(緩慢凍結)して、毎日美味しく頂いています。さらに、いくら急速に凍結しても保存の最中に色や香りは劣化し、表面が乾燥してしまう事も良く経験する事です。上手に食品を冷凍保管する為にはいったい何が重要なのでしょうか。
 今回の講演では、急速凍結に依存しない方法について考えます。


<豆腐に生じる氷結晶の違い>

 

(写真左)緩慢凍結の場合        (写真右)急送凍結の場合



★企業との製品開発事例
「ヒラメの無海水輸送技術の開発」
 近年では、水産物でも海外への販路拡大やインターネット通販が盛んになっており、高鮮度(高品質)な水産物が求められています。しかしながら、管理面やコスト面などで問題があるのが現状です。
 そこで、君塚先生は「活魚の輸送」について、ヒラメを例に無海水輸送箱の研究開発を行いました。
 まず、ヒラメが、ある温度以下になると低代謝の状態となり、海水がなくても50時間程度生存できることを突き止めました。さらに、企業と共同で、宅配便等で輸送中にも理想的な環境を維持できるヒラメ専用の輸送箱を開発しました。集荷センターなどでの積み込み/積み下ろし時に衝撃が大きい傾向があることから、衝撃の緩和が可能となるよう4箇所に脚を設けるなどの工夫を加えました。
 現在は、空輸試験や、ヒラメ以外の無海水輸送が困難な魚種についても、新たな前処理方法や少量の海水でも輸送が可能な方法について検討しています



    

(下図)ヒラメ用無海水輸送箱




チラシはこちら

過去の開催報告はこちら

参加費

1,000円(交流会費込み、当日お支払いいただきます)

定員

40名(先着順)

申込方法

※終了しました。

お問合せ

公益財団法人仙台市産業振興事業団
産業創造部 新事業推進課 担当:吉田・浅野
TEL : 022-724-1212 FAX : 022-715-8205
E-mail: shinjigyo@siip.city.sendai.jp