東北生まれの新しいお茶を擬人化してみた。

2017年7月19日

最近続々デビューしている、東北生まれの新しいお茶。地元のお茶だからみんなにおすすめしたいけど、お茶の味って伝えるのがなかなか難しい…。ということで、仙台市在住のイラストレーターとコピーライターがお茶会を開催。3種のお茶を試飲して、擬人化してみました!

|3種のお茶を「3人」に

コピーライター沼田(以下ぬまた):例えば「ほうじ茶」の味を説明してって言われたら、なんて言う?
イラストレーターおさしみ(以下おさしみ):えー…。「懐かしい味」…?(笑)
ぬまた:私もなんて言っていいかわからない!ということで、今回は、ひと目で味がイメージできるようにお茶を擬人化しようという企画です!チャレンジするのはこの3種類!

お茶特集01
ぬまた:左から、宮城県石巻生まれの「kitaha」、岩手県陸前高田生まれの「椿茶」、宮城県女川生まれの「いちじく茶」です。
おさしみ:あんまり聞いたことがないですね。
ぬまた:震災後に開発された新しいお茶だからね。でもどれもおいしいって評判らしいよ。

|まずは、kitaha

kitaha
ぬまた:石巻市桃生地区で収穫されたお茶の葉を発酵させて、紅茶にしたんだって。
おさしみ:紅茶も日本茶も、もとは同じお茶の葉っぱですもんね。
ぬまた:それね、厳密に言うとまったく同じではないらしいよ。で、kitahaなんだけど地元の老舗茶舗が今年開発した商品なんだよ。いま流行っている「和紅茶」だよね。
おさしみ:香りは日本茶っぽいですね。
ぬまた:うん。あれ、でも、お湯を注ぐと紅茶の香りがしない?
おさしみ:ほんとだ!

お茶特集02
【お茶会ミニ知識】水は水道水でOK。水がボコボコして、500円玉くらいの大きさになるまで沸騰させる。

ぬまた:(ひとくち飲んで)わ、これはおいしい!のどごしがよくて、「私が!私が!」って感じじゃないね。お菓子にも合いそう。
おさしみ:香りもすごくいいですね。主張し過ぎないから、和食にも合いそうだなあ。これは、いつもそばにいてほしい感じ…。
ぬまた:そうだね。気がついたらいつもそばにいて、心を潤してくれるというか。
おさしみ:メイドさん…?
ぬまた:あ!大正時代に華族の家にいたような!着物の!

|kitahaは、和モダンなメイドさん

kitahaイラスト
ふんわりと上品な香りとさわやかな味わいは、控えめながらも美人な女の子のよう。ごはんのときもおやつのときもそばにいて、食事のおいしさを引き立ててくれる感じ。

|次に、椿茶

椿茶
ぬまた:次は、はるばる陸前高田から来ていただいた椿茶です。陸前高田市の気仙地区には、昔からやぶ椿が群生しているらしいんだけど。
おさしみ:はい。
ぬまた:その、地元で「気仙椿」と呼ばれている椿の葉っぱでつくられたお茶なんだって。焙煎した椿の葉っぱに、日本有数の甘茶の産地岩手県九戸村でつくられた「九戸甘茶」をブレンドしているそうです。
おさしみ:まだまだ知らないことがたくさんありますー。
ぬまた:そうだよね。さて、どんな味なんだろう…

お茶特集03
【お茶会ミニ知識】木箱に紙のレースを敷くだけで、市販のクッキーが手づくりに見えてきます。

おさしみ:(ひとくち飲んで)え!え!?
ぬまた:え?え?甘い!
おさしみ:すごく甘い!これ、砂糖入ってないですよね?
ぬまた:(成分表示を見て)入ってない!すごい、甘茶ってこんなに甘いんだ!
おさしみ:これは、ダイエットの味方かも。スイーツを食べているような気分になります。
ぬまた:確かに。カフェインも入っていないから、寝る前に小腹がすいたときにいいかも。
おさしみ:このギャップは、魔法並みの驚きです…!

|椿茶は、魔法少女

椿茶イラスト 見た目は地味ですが、お湯を入れるとキュートに変身!その意外性に、みんな驚くこと間違いなし。人が集まる会にぴったりのお茶です。

|最後は、いちじく茶

いちじく茶
「いちじく茶」

ぬまた:ラストを飾るのは、女川生まれの「いちじく茶」です。女川のお父さんが山を開墾して植えたいちじくの葉を使っているんだって。
おさしみ:いちじくの葉って、何か薬効があったりするんですか?
ぬまた:詳しい効能はわからないけど、漢方薬として使われているっていう話は聞いたことあるなあ。こちらもノンカフェインだから、妊娠中とか寝る前とかにもおすすめだそうです。
おさしみ:女性にはうれしいですねー。

お茶特集04
【お茶会ミニ知識】今回のテーブルセットは全部100円ショップで購入。造花を散らせば、英国のサロンに見えるかも。

ぬまた:(ひとくち飲んで)わ、さっぱりしてる。
おさしみ:ゴクゴク飲めそうですね!ちょっと薬みたいな感じもするかも?
ぬまた:ぜんぜん苦くないけど、体によさそうだね。スッと入ってくる。冷やして冷蔵庫に入れておきたい。
おさしみ:男か女かで言ったら、男の子かな?
ぬまた:あ、少年っぽい。元気、というよりは真面目な感じの。
おさしみ:メガネっ子ですね。お姉ちゃんの体調を心配してくれそう。

|いちじく茶は、図書館の少年

いちじく茶イラスト さっぱりした味わいは、少年のイメージ。勉強が得意で読書家だから、健康の知識も豊富。お姉ちゃんの健康を気遣ってくれそう。

|擬人化、ハマりそう

いかがでしたか?
飲まなくてもお茶の味わいを想像できたのではないでしょうか?
実際に飲んでみて、「私は女子だと思う!」「これはイケメンの味だろう!」と想像してみてください。

お茶特集05
撮影場所/週末一軒家 中山モダンハウス
http://home-weekend-home.link/

イラストレーター 昆野沙耶 | おさしみ

1993年仙台市生まれ。 宮城大学在学時から「おさしみ」というペンネームで活動をスタート。雑誌などのイラストカットはもちろん、サブカル系イラストや似顔絵をライブペイントする「ワンコインおえかき」も開催。
MAIL:osasimichan@gmail.com
URL:http://konnosaya.tumblr.com/

おさしみプロフィール写真

コピーライター 沼田佐和子

1982年名取市生まれ。株式会社月刊カフェラテ所属コピーライター&ディレクター。東北の復興情報誌、旅行情報誌などの企画制作、コピーライティングに携わる。ムスメと本とおいしい食事とお酒が好き。
MAIL:numatasa@gmail.com

沼田プロフィール写真